ロタウイルス胃腸炎予防ワクチン

ロタウイルスワクチンは、経口生ワクチンで、現在2つの製品があり、接種回数等が異なります。どちらか一方のワクチンのみで規定の回数の接種を完了していただく必要があります。
1価ワクチン(ロタリックス®)は2回の接種によって、感染しても重症にならず、また、ロタリックス内用液に含まれるタイプ(G1)以外のロタウイルス(G2、3、4、9)の感染に対しても予防効果が認められています。
5価ワクチン(ロタテック®)は3回の接種によって、感染しても重症にならず、また、最も流行する5つのタイプ全てが含まれており、予防効果が認められています。
5価ワクチン(ロタテック®)は3回接種 、1価ワクチン(ロタリックス®)2回接種です。重症ロタウイルス感染症の防止効果はロタテックが若干優れている可能性があり、デメリットは接種(経口)回数が多いことです。
予防効果は少なくとも3年間は持続することが確認されています。ロタウイルス以外の胃腸炎の予防効果はありません。また、他のワクチンと同様に、接種したすべての人に予防効果が認められるわけではありません。
ポリオの生ワクチンと同様に下痢をしていると接種することができません。

ロタウイルス胃腸炎

ロタウイルス胃腸炎は、乳幼児に多く起こるウイルス性の胃腸炎で、衛生状態に関係なく世界各地で感染がみられます。
ロタウイルス胃腸炎の多くは突然の嘔吐に続き、白っぽい水のような下痢を起こします。発熱を伴うこともあり、回復には1週間ほどかかります。また、ほとんどの場合は特に治療を行わなくても回復しますが、時に、脱水、腎不全、脳炎・脳症などを合併することがあり、症状が重く脱水が強い場合は入院が必要となることがあります。
発症は冬~春に多く、生後3~24ヶ月の乳幼児に起こりますが、ピークは生後7~15ヶ月です。生後3ヶ月までは母親にもらった免疫によって感染しても症状が出ないか、軽く済みますが、生後3ヶ月以降に初めて感染すると重症化しやすくなります。
実際に小児急性胃腸炎重症胃腸炎の原因の第一位で、受診した人の10人に1人が入院するという報告もあります。

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スケジュール

日本ではロタウイルスワクチンは1価のワクチン(ロタリックス®)しかありませんでしたが、平成24年7月20日から、5価のワクチン(ロタテック®)の接種が可能となりました。
1価ワクチン(ロタリックス®)は6週から24週までの間に2回接種(経口)します。生後24週をすぎると2回目は接種できません。
5価ワクチン(ロタテック®)は6週から32週までの間に3回接種(経口)します。32週を過ぎると2,3回目は接種できません。
どちらのワクチンも初回接種は生後15週未満に接種することが勧められ、接種間隔は27日(4週間)以上あけて下さい。

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副反応

1価ワクチン(ロタリックス®)接種後30日間に報告された主な副反応は、ぐずり(7.3%)、下痢(3.5%)、咳・鼻みず(3.3%)でした。その他、発熱、食欲不振、嘔吐などがみられました。
5価ワクチン(ロタテック®)接種後14日間に報告された主な副反応は、下痢(5.5%)、嘔吐(4.2%)胃腸炎(3.4%)、発熱(1.3%)でした。

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接種後の注意

腸重積と思われる症状(ぐずったり、泣きと不機嫌を繰り返す、顔色が悪い、繰り返して起こる嘔吐、イチゴジャムのような血便、お腹のはりなど)がみられた場合には速やかに医師の診察を受けて下さい。
海外の報告では初回接種から31日間は腸重積のリスクが増加する可能性があるとされており、ほとんどの腸重積の発症例は、初回接種から7日間に報告されています。特にこの期間は健康状態の観察を十分に行って下さい。

ワクチン接種後1週間程度は便中にウイルスが排泄されますが、排泄されたウイルスによって胃腸炎を発症する可能性は低いことが確認されています。念のため、おむつ交換後には手洗いをするなど注意して下さい。
特に、ご家族の中に免疫系に異常のある方がいる場合には、手洗いを徹底して下さい。

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