【ADHDとは】

ADHDの主な症状は、①不注意 ②多動性 ③衝動性の3つです。これらの症状が少なくとも2カ所以上の場所(例えば家庭と学校)でみられます。
しかし、これらの行動や振る舞いは、程度の差はあるものの、誰にでも認められるものです。年齢不相応に下記のような行動が目立つ状態が長期間持続していて、そのことにより学校での生活や友人との関係などに問題が生じている場合にADHDと診断されます。
ADHDは治療可能な発達障害ですが、正しい診断をつけること、鑑別診断をすることは必ずしも容易ではありません。また、治療薬のコンサータ(メチルフェニデート)は登録医しか処方ができません。当院ではコンサータの登録医であることから、ADHDと診断がつき、投薬されている方をADHD-RSなどを用いてフォローをいたします。

○ 不注意(物事に集中できず、じっとしていることができない)
・忘れ物やなくし物が多い
・話かけても聞いていない
・約束などを忘れてしまう
・すぐに気が散ってしまう
・細かいことを見過ごしてしまう(ケアレスミスが多い)
・課題や遊びなどを途中でやめてしまう
・順序立ててやる事や整理整頓ができない
・コツコツやること(勉強など)を避けたり、イヤイヤ行う
など

○ 多動性(落ち着きがなく、じっとしていることができない)
・手足をそわそわ動かしている
・授業中に席を離れてしまう
・じっとしていられない
・静かにできない
・おしゃべりがやめられない
など

○ 衝動性(思いついた行動を唐突にとる、順番待ちができない)
・順番を待てない
・話や質問が終わる前に答えてしまう
・ことわりなしに、ほかの人の話や遊びに入って邪魔をしてしまう
・かっとなりやすい
など

【ADHDの原因】

脳内にあるドパミンという情報伝達物質の作用が不足しているために起こると言われています。
家庭でのしつけや性格によるものでは決してありません。

【ADHDの頻度】

学齢期の3〜7%と言われています。ですから、決して珍しい病気ではありません。男子の方が女子に比べ3〜4倍多いと言われています。

【ADHDの子の良いところ】

・活発で行動力がある
・興味があれば集中してやりとげる
・発想や感性が豊か
・素直で人なつっこい
など

【ADHDの診断・評価】

DSM-5のADHDの診断基準に基づき診断を行います。
お薬の効果などの経過の評価にはADHD-RSなどを使用します。

【ADHDの治療】

治療には心理・社会的アプローチと薬物療法があります。
①心理・社会的アプローチ
1)環境変容療法(環境調整)
患者さんをとりまく関係者がADHDを理解し、患者さん自身がとるべき行動を理解しやすい接した方に変えていきます。
2)行動療法(ソーシャルスキルトレーニング)
患者さんに対し、状況に応じた適切な行動がとれるように、対人関係の技能、社会のルールやマナーを教えます。
3)ペアレントトレーニング
親に対し、患者さんの好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らすための技術をトレーニングします。

②薬物療法
メチルフェニデート徐放薬(コンサータ)、アトモキセチン(ストラテラ)、グアンファシン(インチュニブ)の3種類が使用されます。
その他、症状に応じて、抗うつ剤、抗精神病薬、抗てんかん薬などが処方されることがあります。