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診療案内 鼻血(鼻出血)

お子さんが鼻血をよく出したり、一度止まったけどまた出て来たりするということで受診されることがあります。
誰もが必ず鼻血の経験があると思いますがそのほとんどは問題のないものです。皆さんも元気に大人になっていますよね。
鼻粘膜にはキーゼルバッハという名前の毛細血管が入り組んでいる場所があり、花粉症を含むアレルギー性鼻炎や風邪をひくとその毛細血管が腫れてよけい出血しやすくなります。
かさぶたができそれを剥がしてしまうとまた出血してしまうのです。

 

【疫学】

鼻血は2歳から10歳くらいまでが多く、6歳から10歳では頻度がおおくなります。また、乳児では稀で思春期以降も少ないです。

晩秋から冬にかけて多いのは風邪をひきやすいから、また、乾燥しやすいからです。

 

【原因】

  1. 外傷
  2. 異物
  3. アレルギー性鼻炎
  4. 出血しやすくなる病気

子どもでは、鼻がかゆくてこすったりほじっているうちに出血することが多いです。

小さな子供は時におもちゃなどを鼻に入れてしまうことがあります。異物は鼻粘膜を直接傷つけたり圧迫することにより出血します。ボタン電池は鼻中隔に穴を開けてしまう可能性があるので注意が必要です。

頻繁に出血する場合の原因としてはアレルギー性鼻炎があります。

出血しやすくなる薬(子供ではアスピリンやてんかんの薬のデパケンなど)を服用していないかが重要です。

その他に、血友病、フォン・ヴィルブランド(最近はフォン・ヴィレブランドと呼びます)、血小板減少症などの血液の病気、遺伝性の病気にオスラー病があります。オスラー病は優勢遺伝形式をとりますので両親のどちらかにも鼻血が出やすいことが多いのです。これは鼻血だけでなく全身の色々な場所で出血を起こす可能性があります。

子どもではまれですが高血圧があるとでやすくなります。

 

【治療】

前屈みにして座らせ、口で呼吸をさせて下さい。鼻の柔らかい部分を5から10分程度圧迫してみる。

口の中に唾液がたまったときには吐き出させて下さい。止血が出来なければさらに10分間鼻をつまんで下さい。話したときにまた出るようであれば、もう一度繰り返しましょう。

出血が止まったらぬるま湯でしたした脱脂綿で顔を拭いてあげて下さい。できるだけ鼻はかまないようにさせ、安静にして下さい。鼻をほじったりすれば、また出血することもあります。

綿棒でワセリンを出血部位につけてあげたり、爪を切ること、冬は加湿器を使用することなどもおすすめです。

次のことに注意しましょう

  1. 鼻をかまない
  2. 鼻をいじらない
  3. 長風呂を控える
  4. 運動を控える
  5. 飲酒を控える(子どもは飲みませんが・・・)

ちなみに、「首の後ろをトントン叩く」、「上を向く」、「ティッシュを詰める」といった対応をしたくなるかもしれませんが、お勧め出来ません。

 

【こんな時は要注意!】

頭部外傷のあとに、水のようなさらさらの鼻水が続く場合は救急車を呼びましょう。

ほとんどの鼻血は鼻の前の方(前述のキーゼルバッハ)からの出血ですが、まれの後方にある動脈からの出血があります。その際は出血が長引き喉の方に血が回ります。

鼻血が30分以上続く場合、どこか元気のないとき、微熱が続くとき、鼻血以外にもあざが出来やすいなどの症状があるときには受診が必要です。

また、顔色が悪かったり、呼びかけに反応が悪かったりするときには急いで医療機関を受診させて下さい。

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