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診療案内 赤ちゃんの赤あざ

赤ちゃんの赤あざは主に血管系のあざです。
ここでは他項で説明されている乳児血管腫(いちご状血管腫)以外の赤あざである
正中部血管腫、単純血管腫、毛細血管拡張性肉芽腫、海綿状血管腫(静脈奇形)、リンパ管腫(リンパ管奇形)について述べたいと思います。

乳児血管腫(いちご状血管腫)はこちら

① 正中部母斑(サーモンパッチ・ウンナ母斑)

【正中部母斑とは】

生まれた時から存在する毛細血管が拡張した状態です。
顔面正中部にあるのがサーモンパッチ、うなじ、後頭部にあるのがウンナ母斑です。
西洋ではサーモンパッチは天使がキスをしたあと、ウンナ母斑はコウノトリが赤ちゃんを運んだ時についたものと言われており幸運の印とされています。ときに遺伝(常染色体優勢遺伝)する場合があります。
額にある正中部母斑は知らない人がみると怪我をさせているのではないかと思われることがあります。

赤いアザ

【経過・治療】

3歳くらいまでに90%くらいが自然に消えると言われています。
しかし色調の濃いものやまぶた(眼瞼)以外の場所(額・鼻翼・人中部など)では消えにくいのでレーザーの適応になることがあります。
また、うなじでは下にあるほど消えにくく、女の子ではポーニーテールにする時に目立ってしまいますのでレーザー治療の適応になることがあります。
いずれも年齢が高くなると治療効果は低くなるので乳児期からの治療を考える必要があります。
レーザーをあてると脱毛の副作用が出る可能性がありますので、執刀医と相談が必要です。
治療の適応の是非に関しては先生によっても違うのが現実です。

 

 

② 単純血管腫(毛細血管奇形)

【単純血管腫とは】

生まれた時から見られる毛細血管が拡張した状態で、辺縁がはっきりとした隆起を伴わない赤あざです。成長とともに隆起することもあります。

 

【治療】

早期にレーザーによる治療が必要です。しかし、治療に抵抗性を示す例もあります。

 

【特殊型】

① Sturge-Weber(スタージウェーバー)症候群
片方の顔面の上2/3に比較的広範囲に赤あざを認めます。合併症として脳内の脈絡膜・軟膜にも血管腫を認め、けいれん、知能障害、緑内障などを伴います。早期に専門医を受診する必要があります。

② Klipple-Trenaunay-Weber(クリップルトレノネーウェーバ)症候群
主に片方の下肢からお尻の辺りにかけて広範囲に血管腫を認めます。成長するに従い骨や軟部組織の肥大などを生じるため、下肢の長さ、太さなどに左右さを認めることになります。複数の脈管奇形を伴うため動脈・静脈・毛細血管・リンパ管の増生を認めます。レーザー治療が必要ですが再発することもある様です。

 

③ 毛細血管拡張性肉芽種

【毛細血管拡張性肉芽種とは】

何らかの刺激がきっかけで毛細血管が反応性に拡張して増殖したものです。少し盛り上がりがあり、少しの刺激で出血しなかなか止まりません。

【治療】

自然には治癒しないので、レーザーによる早期の治療が必要となります。放置すると出血を繰り返し跡が残ってしまいます。

 

 

④ 海綿状血管腫(静脈奇形)・リンパ管腫(リンパ管奇形)

どちらも乳幼児から存在するといちご状血管腫(乳児血管腫)や単純血管腫(毛細血管奇形)との区別が難しいこともあります。

【海綿状血管腫とは】

静脈レベルでの血管に異常があるので、皮膚の浅いところから筋肉内の深いところまでいろいろです。生まれつきあるものですが、成長に伴い輝会なってくる場合もあります。

 

【海綿状血管腫の治療】

レーザー治療、外科的に切除になりますが、なかなか完治は難しそうです。早期の治療は必ずしも必要でないので、長期にわたる経過観察が必要です。

 

【リンパ管腫】

生まれつきリンパ嚢胞を主体とした良性の腫瘍性病変です。しかし、発生部位によりいろいろな障害を起こすこともあります。

 

【リンパ管腫の治療】

レーザー治療の他に薬物による効果療法や抗がん剤を使用することもあります。しかし、ほとんどの場合治療に抵抗性をしまします。

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