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診療案内 突発性発疹症

【突発性発疹症とは】

ヒューマンヘルペスウイルス6(HHV-6)と7(HHV-7)による感染症です。突発性発疹症の原因がHHV-6だと発見したのは日本人です。
英語ではRoseolaとか6thdisease、exanthema subitumといろいろな呼び方があります。
赤ちゃんの最初の熱の原因になることも多いと言われています。

母親からの免疫がなくなってしまう生後6ヶ月頃からかかりやすくなります。
2歳までに95%が感染すると言われていますが、最近はもっと遅い感じもします。
HHV-6の初感染は6〜9か月がピークといわれています。かかりやすい季節などはありません。

HHV-7はHHV-6より年長でかかります。3歳までに約50%が感染しています。

突発性発疹症

【感染様式】

一度感染すると終生体内に行き続け、唾液に出てきます。
だいたい母親などからうつることが多いと言われています。

 

【潜伏期】

HHV-6で9〜10日、HHV-7は不明です。

 

【症状】

典型的な症状は3〜7日くらいの高熱が持続して、解熱とほぼ同時に体を中心に赤い湿疹(紅斑)が散在します。
熱があるときは機嫌も良いことが多いのですが、解熱したあとに機嫌が悪くなることがあります。
湿疹もこの機嫌の悪さも数日で消失します。
HHV-6に感染した児の20%は突発性発疹の症状を呈しますが、80%は湿疹を認めないなど典型的な症状を呈しません。
経過中に60%くらいの児が便が緩くなります。
咽は赤くなり、永山斑と呼ばれる粘膜疹を認めることがあります。

HHV-6感染症に伴い熱性けいれんを生じることも多く、時には重積状態で入院することもあります。
6〜18ヶ月児ではHHV-6感染症にかかると10〜15%にけいれんを伴います。

HHV-7感染症の症状はHHV-6感染症に比べるとよくわかっていません。
無症状であったり軽症であることが多いと推測されます。HHV-6の軽い症状と考えれば良いでしょう。

免疫不全や臓器移植を受けた人などはHHV-6の再活性化が起こり重症になることがあります。

 

【診断】

臨床的に診断することが多いです。
自然に治ることが多い病気ですので診断のために採血などする必要は通常はありません。

 

【合併症】

中枢神経系の合併症としては熱性けいれん、脳炎・脳症の他、稀に顔面神経麻痺、横断性脊髄症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、乳児ミオクロニーでんかんなどが報告されています。

その他には肝炎、腸重積症、血小板減少症、血球貪食症候群、心筋炎、横紋筋融解症などが報告されています。

HHV-6,HHV-7は初感染後に体内に潜伏して、臓器移植の歳などの免疫抑制状態で再活性化することがあり問題となります。
子どもでは骨髄移植、肝移植などのあと2〜3週後にGVHD様の発疹が出ますがほとんどは無治療で消失します。
その他には骨髄生着不全、間質性肺炎、脳炎・脳症、血栓性血管炎、腸炎、肝炎、拒絶反応などがあります。
成人で見られるHHV-6の再活性化による移植後急性辺縁系脳炎は小児で少ないと考えられています。

 

【治療・予防】

通常は自然に治りますので対処療法だけになります。

 

【登園・登校基準】

解熱して機嫌も良く症状が安定していれば登園可能です。
問題は発疹ですが、見た目が悪いので、あまり発疹がひどいときは控えた方が良いかもしれません。

 

 

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