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診療案内 起立性調節障害 OD(自律神経失調症)

【起立性調節障害とは】

起立性調節障害は自律神経の働きが悪くなり、起立時に身体や脳への血流が低下する病気です。
そのため、朝になかなか起きることが出来ない、朝の食欲不振、全身倦怠感、頭痛、立っていると気分が悪くなる、立ちくらみなどの症状が起こります。
症状は午前中に強く、午後からは体調が回復することが多いです。夜には元気になり、逆に目がさえて眠れないこともあります。

 

【自律神経とは】

 

自分の意思でコントロール出来ないのが自律神経です。自律神経は、様々な内臓の働きを調節しています。
自律神経には交感神経と副交感神経が有り、活動時には交感神経、休息時には副交感神経が活発になります。

 

 

交感神経は沢山の器官を同時にコントロールしていますが、副交感神経は個々の器官を独立してコントロールしています。
交感神経はストレスに影響しやすく、ストレスにより交感神経の方が活発になり続けると、体調不良になりやすくなります。

 

【原因】

起立性調節障害にはサブタイプがあります(後述)。
原因はサブタイプにより異なりますが、脳の自律神経中枢(大脳辺縁系、視床下部など)の機能が悪くなり、その結果、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて様々な症状が出ると言われています。
遺伝的体質や精神的ストレスも大きく影響を受けるとも言われます。

 

【症状】

下記の項目の3つ以上が当てはまるか、あるいは2つであっても強く疑われる時はこの病気を考えます。

  1.  立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい
  2.  たっていると気持ちが悪くなる。ひどくなると倒れる
  3.  入浴時あるいは嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる
  4.  少し動くと動悸あるいは息切れがする
  5.  朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
  6.  顔色が悪い
  7.  食欲不振
  8.  臍仙痛(お腹)をときどき訴える
  9.  倦怠あるいは疲れやすい
  10.  頭痛
  11.  乗り物に酔いやすい

 

【診断・サブタイプ】

上記の症状が3つ以上あるか2つであっても疑わしい場合は、詳しいお話を聞かせて頂き、検査(検尿・便潜血・採血一般・電解質・腎機能・肝機能・甲上腺機能・心電図・胸部レントゲンなど)を施行します。
除外できるその他の病気がなければ本疾患を疑います。
本来であればサブタイプを決めるために「新起立試験」を行いますが、現在当院では行っておりません。また、その試験により重症度も判定します。
ODのサブタイプ

  1.  起立直後性低血圧(instantaneous orthostatic hypotension: INOH)
    起立直後に強い血圧低下および血圧回復の遅れが見られるタイプです。
  2.  体位性頻脈症候群(postural tachycardia syndrome: POTS)
    起立中に血圧低下を伴わず、著しい心拍数の増加を認めるタイプです。ポッツと呼ばれます。
  3.  血管迷走神経性失神(vasovagal syncope: VVS)
    起立中に突然に収縮期と拡張期の血圧低下ならびに起立失調症状が出現し、意識低下や意識抄出発作が起こります。
  4.  遷延性起立性低血圧(delayed orthostatic hypotension: delayed OH)
    起立直後の血圧心拍は正常であるが、起立3〜10分を経過して収縮期血圧が臥位時の15%以上、または20mmHg以上低下するタイプです。

 

【治療】

まず、下記の予防を行います。それに加えて必要であれば薬物療法が加わります。薬物には漢方薬も含まれます。
効果を自分で感じるまでに1〜2週間ほどかかりますので、1〜2週ごとの受診となります。
4週間の治療によって症状が全く改善しない場合、初診時から1か月以上不登校が続いている場合は専門医などへの紹介となります。
当院では成育医療研究センター、心の診療部の先生に診ていただきます(月1回の日曜日、原則隔週の土曜日午前中に来ていただいております)。

 

【予防】

 

【参考にしたもの】

・ 花王ヘルスナビ
・小児心身医学会ガイドライン集

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